お役立ちコラム

何度説明されても分からない……「頭が悪い」と自分を責めてしまう人へ

何度も説明を聞いているのに頭に入ってこないと、「どうして自分はこんなに理解できないんだろう」と悲しくなったり、自分を責めてしまったりしますよね。

周りの人が当たり前のようにこなしている姿を見ると、焦ったり、「迷惑をかけているのでは」と申し訳なくなったりすることもあるかもしれません。

でも、説明が頭に入らないからといって、あなたの能力や努力が足りないとは限りません。

疲れていたり、緊張していたりすると、普段なら理解できることでも難しく感じることがあります。

「分からない」と感じたとき、自分を責める前に、何が起きているのかを少しずつ整理してみましょう。

「分からない」が続くと、「自分は頭が悪い」と思ってしまう

何度聞いても頭に入らないときに起きていること

人の脳が一度に処理できる情報量(作業記憶・ワーキングメモリ)には限界があります。

特に疲労やストレスが溜まっているとき、脳の処理スペースは通常よりもずっと小さくなっています。

  • 情報の同時処理オーバー: 「話を聞く」「内容を理解する」「メモを取る」「相手の表情を見る」を同時に行うと、脳がキャパシティオーバーを起こします。
  • 専門用語や抽象表現の壁: 相手の説明に慣れない言葉や具体的なイメージが湧かない表現が多いと、脳が情報を変換できずフリーズします。
  • ワーキングメモリの特性: 耳から入る情報(聴覚情報)の処理が得意な人と、目から入る情報(視覚情報)の処理が得意な人がいます。耳だけの説明では理解しにくい脳の特性を持っている可能性があります。

仕事の説明では、話を聞くことだけでなく、内容を理解したり、メモを取ったり、あとで何をすればいいのか考えたりと、いくつものことを同時に行っています。

説明が長くなればなるほど、最初に聞いた内容を覚えているうちに次の情報が入ってきて、頭の中がいっぱいになってしまうこともあります。

そんなときに、理解できない自分を責めなくて大丈夫です。

情報を一度に受け取りすぎて、整理する時間が足りなくなっているのかもしれません。

「一度で理解できない=能力が低い」ではない

一回の説明ですぐに理解できる人もいれば、何度か確認しながら理解する人もいます。

同じ説明でも、過去に似た経験がある人なら理解しやすいでしょう。

一方で、初めて経験することなら、理解するまでに時間がかかるのは自然なことです。

また、人によって理解しやすい方法にも違いがあります。

口頭で順番に説明してもらうと分かりやすい人もいれば、文字や図にしてもらったほうが理解しやすい人もいます。

実際に手を動かしながら教えてもらうことで、少しずつ分かってくる人もいます。

たとえば、

  • 口頭だけでは分かりにくい → 手順を書いてもらう
  • 長い説明だと混乱する → 一つずつ説明してもらう
  • 文章だけではイメージしにくい → 図や見本を見せてもらう
  • 説明を聞くより実際にやったほうが分かる → 一緒に作業してもらう

このように、理解のしやすさは「頭の良さ」だけで決まるものではありません。

情報の伝わり方や、そのときの心身の状態によっても変わります。

緊張や焦りが、さらに「分からない」を強くする

「また怒られるかもしれない」「早く理解しなければ」という強いプレッシャーを感じると、脳の偏桃体が過剰に反応し、思考を司る前頭葉の働きが低下します。

  • 視野狭窄: 相手の表情や声のトーンばかり気になり、話の内容そのものに意識が向かなくなる。
  • 記憶の分断: 説明の途中で「理解できない」と焦った瞬間、それ以降の言葉がすべてノイズのように聞こえなくなる。
  • 確認のスキップ: 「分かった?」と聞かれた際、怒られる恐怖から反射的に「はい」と答えてしまい、後でさらに追い詰められる。

分からない、焦る、もっと理解しなければと思う、さらに説明が頭に入らなくなる

という悪循環になってしまうことがあります。

こうなると、本人は一生懸命に話を聞いているのに、なかなか理解できません。

だからこそ、理解できないことだけを理由に、自分の能力を決めつけなくていいのです。

このように、焦りや緊張そのものが「分からない状態」を作り出している悪循環に陥っているケースは非常に多く存在します。

まずはお気軽に
ご相談しませんか?

「分からない自分」を責める前にできること

どこが分からないのかを小さく分けてみる

「全部分かりません」と思うと途方に暮れてしまいますが、説明の内容を要素ごとに分解してみると、実は「分かっている部分」と「止まっている部分」に分かれます。

  • 全体像(ゴール)は分かるか: 何を作るのか、何を目指す作業なのか。
  • 手順(プロセス)は分かるか: 1の次に2をする、という順番が理解できているか。
  • 個別単語・操作は分かるか: 使われている専門用語や、システム上のボタンの位置が分かるか。
  • 判断基準は分かるか: 「どうなったら完了か」「トラブルが起きたら誰に言うか」が分かるか。

「手順の2から3に移る基準が分かりません」のように、止まっているポイントを1つに特定できれば、頭の整理は一気に進みます。

まずは、何をするのか、最初に何をすればいいのか、どこまでできれば終わりなのか。

この3つだけ確認してみましょう。

全体を一度に理解しようとせず、一つずつ整理していくことで、見えなかった部分が少しずつ見えてくることがあります。

自分に合った説明の受け方を見つける

自分の脳が理解しやすい「受け取り方の工夫」をあらかじめ用意しておきましょう。

  1. メモの役割を分ける: 説明を聞いている最中は「単語やキーワード」だけを殴り書きし、説明が終わった直後に5分だけ時間をもらって「清書(手順化)」する。
  2. 図解やフローチャートで書いてもらう: 口頭説明をその場で追えない場合は、「簡単に紙に書いていただけますか」とお願いする。
  3. ICレコーダーや録音機能を活用する: 許可を取った上で録音し、後から自分のペースで聞き直して整理する。

自分の得意な感覚(目からか、耳からか、手を動かしてからか)に合わせた工夫を取り入れるだけで、理解力は大きく向上します。

「もう一度お願いします」が言えないときの伝え方

聞き直すことに恐怖心がある場合は、質問の切り出し方を定型化(パターン化)しておくと心が楽になります。

  • 理解できたところまでを復唱する:
    「ここまでの〇〇という手順までは理解できたのですが、その次の〇〇の操作をもう一度教えていただけますか?」
  • 自分の認識が合っているか確認する形で聞く:
    「認識のズレを防ぐため、私の理解を一度確認させてください。〇〇をしてから××をする、という認識で合っていますでしょうか?」
  • メモの確認をお願いする:
    「今取ったメモ通りに進めたいので、抜け漏れがないか一瞬だけ見ていただけないでしょうか?」

「分かりません」と伝えること自体が悪いわけではありません。

ただ、「何が分からないのか」を少し具体的にすると、相手も説明しやすくなります。

「ここまでは分かったのですが、その次が分かりません」

「一度に覚えるのが難しいので、一つずつ教えていただけますか?」

「実際にやりながら教えていただくことはできますか?」

こんなふうに、自分が困っていることをそのまま伝えて大丈夫です。

聞き返すことは、理解するための大切な行動です。「こんなことも分からないと思われるかも」と我慢しなくていいのです。

まずはお気軽に
ご相談しませんか?

仕事で「分からない」がつらくなったときに

「仕事ができない」のではなく、環境が合っていないこともある

何度説明を聞いても理解できない状態が続くとき、それはあなたの努力不足ではなく、職場環境や指導体制に問題がある可能性があります。

  • OJTや指導担当者が感覚で仕事をしており、マニュアル化されていない。
  • 一度に大量の指示を口頭だけで出し、質問しづらい威圧的な雰囲気がある。
  • 自分の障害特性や得意・不得意に合っていない業務内容を担当させられている。

不適切な環境や教え方のもとでは、どんなに優秀な人でもパフォーマンスを発揮できません。

「自分がダメなんだ」と結論づける前に、周囲の環境や教え方に無理がないか冷静に見つめ直すことが大切です。

分からないまま頑張り続けなくていい

「分からない」を放置したまま我慢して働き続けると、メンタルヘルスに重大な影響を及ぼします。

  • 毎朝、出勤前に強い吐き気や頭痛、動悸がする。
  • 休日も仕事のミスのことばかり考えて心が休まらない。
  • 自宅に帰ると泥のように眠り、何も手につかなくなる。

仕事のことを考えるだけで身体がつらくなったり、休日になっても頭から仕事が離れなかったりするなら、それだけ大きな負担を抱えているのかもしれません。

「もう少し頑張れば何とかなる」と一人で抱え込まず、家族や信頼できる人、医療機関や相談機関などに話してみるのも一つの方法です。

誰かに話すことで、今まで「自分のせい」だと思っていたことを、少し違う角度から見られることもあります。

出来なかったことだけで、自分の価値を決めない

仕事上の「理解力」や「処理速度」は、人間の価値のほんの一部に過ぎません。

  • 業務の手順を覚えるのが遅くても、人の気持ちに寄り添うことが得意な人。
  • 口頭の指示には弱いけれど、マニュアルがあれば誰よりも正確に作業できる人。
  • 単純作業は苦手でも、クリエイティブな発想や分析が得意な人。

特定の職場で求められる特定のスキルがうまく発揮できないからといって、あなたの人間としての価値が損なわれることはありません。得意なことや心が落ち着く環境は、他に存在します。

今の場所がすべてじゃないよ

ここあらさんのひとこと

「つまずく理由を

一緒に探そう~」

「分からない」が続くと、「自分は頭が悪いんだ」と自分を責めてしまうことがあります。

でも、理解する速さや方法は人それぞれです。疲れや緊張、説明の仕方、職場の環境など、さまざまなことが「分からない」につながっています。

だから、分からない自分を責める前に、「どこでつまずいているんだろう」「どうしたら分かりやすくなるだろう」と考えてみてください。

すぐに答えが見つからなくても大丈夫です。自分を責めることより、自分が少し楽に理解できる方法を探していきましょう。

私たちCOCOCARAは、就労移行支援事業所として、障害等の事情があってお仕事に就くことに苦労している方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行っています。

「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一人で悩まずに一度相談に来てみてはいかがでしょうか。

私たちと一緒にご自分に合った働き方について考えてみませんか。

🐨見学・体験へのお申込み・相談

📩問合せ

📞電話

 池袋オフィス 03-5980-8834
 板橋オフィス 03-5944-1126
 所沢オフィス 04-2941-4884
(電話受付時間 平日9時30分~18時)

💻ホームページ

https://cccara.com/

からもお気軽にご相談くださいませ!

📷Instagram

DMからのご相談もお待ちしております♪

📓note

https://note.com/cococara_dayori

📌おすすめの記事

障害者雇用を目指す方の為のおすすめ転職エージェント一覧!

板橋区・北区で動画編集やWebデザインなどのITに特化した就労移行支援

障害者の方が利用しやすいおすすめ求人サイト6選を比較

#Webデザイン #動画編集 #htmlcss #就活 #うつ病 #発達障害 #適応障害 #hsp #豊島区 #就労移行支援 #池袋 #東武東上線 #都営三田線 #COCOCARA #障害者雇用 #板橋 #所沢 #所沢市 #所沢駅 #所沢駅すぐ #所沢駅近 #西武線 #新宿線 #池袋線 #ここあら

関連記事

  1. うつ病の子どもにどう接すればいい?親にも分かってほしい「見えないつらさ」

  2. 「簡単な仕事なのにできない」と言われるのがつらい……境界知能・発達障害と仕事の困りごと

  3. 【「障がい者手帳って取ったほうがいいの?」メリット・デメリットと自分に合った選び方】