注意欠如・多動症(ADHD)の方が引き起こすトラブルは、ひと昔前であれば親のしつけに原因があると考えられていました。
現在では生まれつきの脳の機能障害によるもので、育て方は関係ないといわれています。
DSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 精神疾患の診断・統計マニュアル)などの診断基準の変遷とともにADHDと診断される人の数は増えてきました。
今回はADHDの特徴や、その対策方法をお伝えします。
参照:内閣府HP「令和4年版 障害者白書」 https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/r04hakusho/zenbun/index-pdf.html
ADHDの特性とは?
ADHDには不注意や多動性、衝動性の3つの症状があります。
症状の現れ方は人それぞれですが、ADHDの特性によって生きづらさを感じている方は少なくありません。
そもそもADHDとは
ADHDは生まれつきの発達障害の一つで、発症原因は解明されていませんが脳の機能異常によって神経伝達物質に偏りが生じることが関係しているといわれます。
主なADHDの症状として「不注意」や「多動性」「衝動性」などが見られ、日常生活に困難を抱える方も多く存在します。
不注意の症状としては「忘れ物が多い」「片付けが苦手」などです。
多動性は「過度なおしゃべり」「じっとしていられない」などで、衝動性の特徴としては「気に入らないことがあると手が出る」「順番が待てない」などが挙げられます。
年齢や性別によっても症状の現れ方が異なるため、一人一人の特性に合った対応が必要です。
学齢期の小児の3~7%程度がADHDの診断を受けており、男の子の診断数は女の子の3~5倍に上ります。
これは男の子のほうが多動性、衝動性の症状が現れやすいため、トラブルを生じることが多く早期受診に繋がると考えられます。
反対に女の子のADHDは診断が遅くなる傾向があるのです。
また子供の頃は気づかれなかったADHDの特性が、大人になってから学校や職場、家庭で顕在化するというパターンもあります。
参照:文部科学省HP https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/054/shiryo/attach/1361233.htm
参照:NCNP病院HP https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease07.html
ADHDの特性。不注意や多動性・衝動性とは
ADHDの「不注意」「多動性」「衝動性」などの症状は人によって現れ方が異なり、主に3つのタイプに分けられています。
- 不注意優勢型
不注意症状は子供の頃は見逃されることも多く、大人になり社会に出てから問題が表面化してADHDと診断されることがあります。
以下のような症状が見られます。
・忘れ物やなくし物が多い
・話しかけても聞いていない
・約束などを忘れてしまう
・気が散って集中できない
・ケアレスミスが多いなど
- 多動性・衝動性優勢型
多動や衝動性が強く表れるタイプです。
以下のような症状が見られます。
・手足をそわそわ動かしている
・座っていられない
・じっとしていられない
・順番待ちが苦手
・過度なおしゃべり
・人の言葉を遮る
・思い通りにならないと乱暴になるなど
- 混合型
不注意と多動・衝動の症状が混在して現れるタイプです。
日常生活でADHD特性にどう対処するの?
ADHDの方が会社や学校、家庭などで生活する際に、どのような問題に直面しているのでしょうか。
問題への対処法としては「自分のADHD特性への理解を深める」ことが第一です。
「こまめなメモ」、「スマホのリマインダー機能」や「チェックリスト」を活用するなど、日常生活で工夫してみましょう。
そして「周囲に自分のADHDの特性を理解してもらう」ことです。
ADHDであることを打ち明けるのは勇気のいることですが、周囲の理解が深まることでADHDが原因で抱える生きづらさを軽減できるでしょう。
いくつかの具体的な問題と対処法をご紹介します。
Q.注意力が続かず仕事や家事などが溜まってしまう
A.「30分間この資料を作る」「今から1時間は部屋の掃除だけをする」と作業時間を区切ってみるのも一つの方法です。
またテレビやラジオを消すなど、音や光といった余分な情報を一時的に遮断して作業してみましょう。
Q.忘れ物が多く困っている。スケジュール管理も苦手
A.必要なことはすぐにメモを取ってそれを目に入る場所に貼ったり、スマホのスケジュール管理アプリを利用したりしてみましょう。
またADHDの方は時間の管理が苦手な場合もあるので、必要なものは一つのバッグに入れておくと出かける前に探す手間が省けて遅刻対策になります。
Q.部屋の片づけができない
A.物を片づける場所を固定したり、掃除する時間を決めたりするのもいいでしょう。
チェックリストを作って作業の見える化を図るのも効果的です。
ADHDの治療法や付き合い方
ADHDの治療とはADHDの症状と上手につきあって日常生活での困りごとを減らしていくことです。
そのためには生活環境の整備や行動面での工夫、周囲からの支援が欠かせません。
治療としては「環境調整」「認知行動療法」「薬物療法」などが挙げられます。
環境調整
環境調整はADHDの方が家庭や職場、学校などで生活しやすい環境を作ることです。
また毎日の起床と就寝の時間を定めるなど、生活リズムを整えることも重要になります。
認知行動療法
ADHDの特性による考え方や行動の偏りを知ることで、それがどのように現実と異なっているのかを理解して思考のバランスを整え、日常生活を送るうえでの対処法を学びます。
薬物療法
ADHDに使われる代表的な薬は、コンサータ、ストラテラ、インチュニブの3種類があります。
それぞれ効果や副作用が異なるため、ご自分の症状を主治医と相談し薬の必要性をよく理解したうえで服用しましょう。
支援を受けながらADHDと上手に付き合っていきましょう
ADHDは生まれつきの障害であり根治することはできません。
そのため環境を整えて、自分の特性と折り合いを付けていくことが必要になります。
もし自分や親しい人が「ADHDかも?」と思ったとき、専門的な知識を持った人に相談したりアドバイスがもらえると安心です。
子供であれば保健センターや子育て支援センターなどの無料相談窓口、かかりつけの小児科、乳幼児健診などがありますが、大人の方はどこで相談するのか迷うのではないでしょうか。
医療機関なら精神科か心療内科を受診してください。
相談窓口としては発達障害者への支援を総合的に行っている発達障害者支援センターがあります。
また就労のお悩みを持つADHDの方は就労移行支援事業や障害者就業・生活支援センターなどの福祉サービスもあります。
就労移行支援事業所は発達障害などの障害や難病を持つ方のための職業訓練や生活面でのサポートを行っています。
参照:発達障害者支援センター一覧 http://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/
参照:厚生労働省HP「障害者就業・生活支援センターについて」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18012.html
まとめ
今回はADHDの症状や対処法などをお伝えしました。
ADHDは一生続く特性であるため、いかに特性と上手く付き合っていくかが生きづらさを解消するために欠かせないことです。
自分の症状を理解し、周囲にもADHDの特性を理解してもらうことで自分らしく生活できるでしょう。
私たちCOCOCARAは、就労移行支援事業所として、障害等の事情があってお仕事に就くことに苦労している方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行なっています。
「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一人で悩まずに一度相談に来てみてはいかがでしょうか。
自分に合った職場で働くお手伝いが出来たらと思っています。
利用者様一人一人に寄り添い、自分のペースで働けるようになるお手伝いをさせて頂きます。
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