おはようございます、サービス管理責任者の関です。
皆様はデンタルフロス(=歯間ブラシ)を使っていますか?
もし使っている方がいて、効果がないなぁと思っている方へ、3/24付のメディカルDOCの記事から紹介します。
取り入れた方がいい習慣をせっかく実践しても、やり方が間違っていたら身につきません。
そこで、学校ではけっして教えてくれないデンタルフロスの正しい使い方を、「赤坂さくら歯科クリニック」の土黒先生に解説していただきました。
デンタルフロスをする必要性
編集部(以下Q):デンタルフロスには、ブラッシング後の「仕上げ」というイメージがあります。
Dr(以下A):おそらく、多くの人がそう思われているでしょう。ところが、米国歯周病学会は、「フロスを歯磨きの前におこなうことが、最も効果的に歯垢を除去する理想的な順序である」と報告しています。また、アメリカでは「Floss or Die(フロスをしますか? それとも死にますか?)」と言われているくらい、フロスを重視しているのです。
Q:ブラッシングの前後で、そこまで変わるものなのでしょうか?
A:先にフロスで歯の隙間の汚れを落としてからブラッシングをした方が、歯の隙間まで歯磨剤の有効成分を届けることができます。
Q:なるほど。現実的な順番としても「先にフロス」ということですか?
A:そういうことになります。もっとも、どちらかというとこの話はフロスをすでに使っている人へのアドバイスです。フロスは歯磨きでは取り切れない汚れまでアプローチできるので、とにかくフロスを使っていただくことが重要となります。フロスを使っていなければ、まずはご自身がやりやすいようなタイミングで取り入れてみてください。
後先を問うのは、慣れてきてからでもいいと思いますよ。 「こする」のがデンタルフロスの正しい使い方
Q:フロスの使い方について教えてください。
A:「引っかけて上、あるいは下に抜く」のではなく、前後にこすりながら上や下に動かしていくのが正しい使い方です。その際、“歯にまとわりつかせながら半円形にこする”のがコツとなります。フロスが当たっている歯の面積をできるだけ広く取るようなイメージです。
Q:同じフロスでも、糸状のものと二股の器具の先に固定されているものがありますよね?
A:二股の器具でも半円形にこすることはできます。むしろ、そうやって使用していただきたいですね。糸状のデンタルフロスは慣れないと使いづらいので、最初は二股のフロスから取り入れてみてはいかがでしょうか。
Q:念のため、糸状のフロスのポイントについても教えてください。
A:使用するフロスの長さの目安は、「指先から肘まで」を参考にしてみてください。また、糸を片方の指だけで絡めて、抜くようにしてこする方法もあります。
Q:ちなみに、毛の束が極端に少ない「タフトブラシ」は、歯の隙間の汚れに届かないのでしょうか?
A:その人の歯列の隙間にもよると思いますが、頑張って磨いていても届かない箇所があるはずです。ですが、フロスに慣れていない人が、タフトで歯の隙間をお手入れしていただくこと自体は否定しません。一般的な歯ブラシだけのブラッシングよりも、タフトブラシと併用する方がむし歯などの予防に役立ちます。さらに理想を言うなら、ぜひフロスも使ってみてください。
やっても効果がないのではなく、正しくできていない
Q:そもそもの歯磨きですが、「食事から30分後にするのがいい」という説を耳にします。
A:私はむしろ、「食事直後の歯磨き」を推奨しています。仕事などで忙しいと、30分空けている間に歯を磨くこと自体を忘れてしまうこともあるでしょう。そのため、個人的には「忘れるくらいなら、食事とセットで習慣づけておいた方が好ましい」と考えます。
Q:起きている間は、そんなに菌が増えないという記載もありますよね?
A:実際、起きている間に、唾液による洗浄作用や食べ物と一緒に菌を飲みこむ作用が望めるのはたしかです。しかし、食事に含まれる糖分は、確実にむし歯菌のエサになってしまいます。食べカスにしても、取り去っておいた方が気持ちいいはずです。ですから、私自身「食事直後の歯磨き」を推奨しています。
Q:最後に、読者へのメッセージをお願いします。
A:フロスにしても歯ブラシにしても、その使い方を習わないと正しくケアできません。これらの使い方を歯科医院で学ぶことは必須で、全員に習っていただきたいと考えています。デンタルケアに留意しているにもかかわらずむし歯ができるということは、やはり、“やり方”に問題があるのでしょう。忙しいからこそ、「正しく適切に」を心がけてください。
(おまけの一言)デンタルフロスのイメージは、正直使うと歯の間に隙間が出来てスカスカになってしまうのではというイメージでしたが、いざ使ってみると口臭予防にもなるとのことなので、この記事を読んで、自分は使っていこうと思いました。
以上、サービス管理責任者の関がお送りしました。
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