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双極性障害の方が働きやすい仕事は?受けられる就労支援は?

バリバリと仕事をこなしていた人が限界を超え、ポッキリと折れるように体調を崩してしまうことはよく聞く話ではないでしょうか。

日本における双極性障害の患者数は100人に1人と言われています。

双極性障害は遺伝的要因が関係しており、ストレスが直接の疾患の原因ではありません。

しかしストレスなどの環境要因は、双極性障害発症のきっかけになってしまうのです。

今回は双極性障害にどのような症状があるのかを解説し、働きやすい仕事や発症した時に受けられる支援についてお伝えします。

双極性障害とは?

双極性障害とは躁うつ症状を繰り返す病気で、双極性障害Ⅰ型と双極性障害Ⅱ型があります。

違いとしては激しい躁症状を引き起こすⅠ型に対し、Ⅱ型の躁症状はⅠ型と比べると穏やかな症状が表れます。

しかしどちらも再発しやすい疾患のため、適切な治療を続けることが大切です。

参照:厚生労働省HP「みんなのメンタルヘルス」https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_bipolar.html

双極性障害Ⅰ型

双極性障害Ⅰ型は躁うつ症状がはっきりと表れ、双極性障害Ⅱ型の患者よりも診断がつきやすいという特徴があります。

うつ状態はⅠ型・Ⅱ型ともに同じ程度といわれますが、双極性障害Ⅰ型は重症化すると周囲の人間関係が破綻するほどの激しい躁状態が続き、患者は家庭や会社での信頼を失いかねません。

躁症状は自分では気づきにくいことも多いので、周囲の人から「前よりも元気過ぎない?」などと言われたら自分の状況を振り返ってみることも必要です。

躁症状としては以下のようなものが当てはまります。

・エネルギーに溢れ、気分が高まる

・短い睡眠でも元気

・急に自分が偉くなったように感じる

・アイデアが次々に浮かぶ

・些細なことですぐに怒る

・全能感

・饒舌になる

・集中できない

・じっとしていられない

・浪費

・性的に奔放になる

うつ症状に関しては「形容しがたい嫌な気分が一日中続く強い憂鬱な気分」と、「人生のあらゆることに興味や喜びの感情が持てない興味・喜びの喪失」という症状が続きます。

双極性障害Ⅱ型

双極性障害II型はI型と比べると躁症状が軽く、I型よりは社会的なトラブルを起こしにくい傾向にあります。

しかし双極性障害II型がI型よりも軽い病気というわけではありません。

双極性障害II型はI型に比べてうつ状態が長引くことが多く、コントロールも難しいといわれます。

またうつ病との違いが分かりにくく、躁症状を発症してようやく双極性障害の診断がつくことも珍しくないのです。

双極性障害とうつ病では治療薬や治療方法も違うため早期の診断が望ましいとされます。

そのため過去の躁症状を医師に伝えることがとても重要になってくるのです。

自分で分からない場合は周囲に話を聞き、躁症状があったか否かを把握して医師に伝えましょう。

双極性障害の方が仕事をするうえで気をつけることは?

双極性障害は遺伝的要因の疾患といわれますが、近親者に双極性障害の方がいてもすべての人が双極性障害を発症するわけではありません。

しかしストレスをきっかけに双極性障害を発症することがあるため、仕事で受けるストレスを軽減させることは双極性障害の予防や治療に不可欠です。

双極性障害になりやすい方はもともと明るく社交的で、ユーモアもある気配り上手な方が多いといわれています。

そのため自分の障害を受け入れ難いと感じる方も多いでしょう。

また発症したことで、それまで出来ていたことが出来なくなるなど、発症前と同じ業務や就労状況で働くことが難しくなる方もいます。

辛いことですが自身の疾患を受け入れ理解して、医師や周囲の意見に耳を傾けながらストレスを掛けない働き方を模索することが必要です。

双極性障害の方が向いている仕事は?働くためのポイントを解説

夜勤のある仕事などは生活リズムが乱れやすくなるので避けた方がいいでしょう。

徹夜などで過労が溜まると躁転(※)してしまう場合もあります。(※躁転とはうつ状態から急激に躁状態に変化することです)

例えば夜勤のある看護師や長距離運転のドライバーなどは、生活のリズムを保つのが難しい仕事です。

またクレーム対応や営業、教育・育成業務などの非定型業務は臨機応変な対応が求められるのでストレスを自分でコントロールすることが難しく、双極性障害の方にはあまり向いていないといえます。

双極性障害の方は可能な限り仕事量に波のない、業務フローの明確な定型業務の仕事が安心でしょう。

双極性障害の方が仕事を続けるにはどのような仕事であっても、自分の障害を受け入れて理解することが重要です。

自分の状態を周囲に伝えて、無理しすぎないペースを保ちながら働ける職場環境を作っていく必要があります。

双極性障害の方が働くために以下のようなことに注意しましょう。

・ストレスが溜まったらその都度解消する

・周囲の人を頼る

・仕事でもプライベートでも無理をしすぎない

・生活リズムを整える

長く働くためには自分の体調を定期的・客観的に観察することが鍵になります。

例えば睡眠時間などは数字として捉えやすく、体調管理のバロメーターになるでしょう。

不眠や過眠などを自分で把握することで、早めの体調管理を心がけてください。

就労移行支援などの就労支援

双極性障害で現在の業務を続けることが難しくなった場合は、まずは治療に専念し、症状が落ち着いてから障害者雇用で再就職する方法もあります。

就労移行支援などのサービスを利用することで、再就職に向けた職業訓練や就職のためのサポートを受けられます。

また生活面でも双極性障害を持つ方を支える様々な支援があることを知っておくことで、治療に対しての選択肢が広がるのではないでしょうか。

以下が受けられる可能性のある主なサポートです。

・自立支援医療

・精神障害者保健福祉手帳

・障害年金

・就労移行支援事業所

・ハローワーク

・地域障害者職業センター

・障害者就業・生活支援センター

・保健所

・精神保健福祉センター

まとめ

今回は双極性障害の症状や就労のためのポイントなどについてお伝えしました。

双極性障害は自然に治る病気ではありません。

放置することで再発を繰り返してしまいます。

早期に診断し投薬治療を基本とした正しい治療をすることで、コントロールできる病気です。

医師や周囲の協力を得て、障害と向き合い上手く付き合っていく方法を探しましょう。

私たちCOCOCARAは、就労移行支援事業所として、障害等の事情があってお仕事に就くことに苦労している方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行なっています。

「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一人で悩まずに一度相談に来てみてはいかがでしょうか。

働くことの選択肢を増やすお手伝いが出来たらと思っています。

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