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境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/BPD)~回復のために意識したいポイント~

親しい間柄の人が境界性パーソナリティ障害である場合、周りの人たちが振り回されて疲弊してしまうという話を聞きます。個人の性格だと考える人も多いでしょうが、境界性パーソナリティ障害は診断基準のある精神疾患の一種です。自分を苦しめるだけでなく、周囲の人たちを振り回してしまうことも多い境界性パーソナリティ障害の症状や、回復のために意識したいポイントについてここあらさんとお伝えします。

ここあらさんってだあれ?

ここあらさんとは就労移行支援事業所COCOCARAのキャラクターであり、Instagramでは様々な知識を教えているよ!

境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/BPD)とは

英語でBorderline Personality Disorder(BPD)と呼ばれる境界性パーソナリティ障害の症状は非常に多種多様です。

青年期までに発症する場合が多く、一言でいえば「考え方に偏りが大きく不安定な性格が継続している」状態を指します。

その症状や発症要因、診断に至るまでを見てみましょう。

境界性パーソナリティ障害の主な特徴

境界性パーソナリティ障害の典型的な特徴として、他者から「見捨てられる」ことに強い不安と恐れを感じるというものがあります。

それ故に周囲の人が自分から去っていくと感じたり、相手が自分の意に反する言動をしたりすることに深く傷つき、怒りを感じてしまうのです。

孤独を恐れるあまり、相手をコントロールしようと極端な行動に走ってしまい、ますます周囲との軋轢を生み、孤独を深めてしまうことも少なくありません。

また極端な思考に陥りやすく、白か黒かを安易に決めたがるため、他者に対して「敵か味方か」といった極端な考えを抱きがちです。

他にも衝動行動として、性行為や自傷行為に走りやすい特徴があります。

本来であれば「怒りっぽい人」や「寂しがり屋な人」などの性格的特徴は、個性と呼ばれるものの一部でしょう。

しかし境界性パーソナリティ障害の方の場合、この性格的特徴の一部に極端な偏りが生じてしまいます。

そのため思考や知覚、対人関係のパターンに歪みが生じ、日常生活で長期にわたり様々なトラブルを起こしてしまうのです。

境界性パーソナリティ障害の症状は多岐にわたりますが、主な特徴に以下のようなものがあります。

・孤独を恐れるあまり拒絶されたり見捨てられたりすることを恐れる

・自殺企図や自傷行為など自分を傷つける行為を繰り返す

・短い期間で気分が大きく変動する

・対人関係が不安定であり、相手への理想化と過小評価で気持ちが揺れ動く

境界性パーソナリティ障害の発症要因

境界性パーソナリティ障害発症の明確な原因は分かっていませんが、遺伝子や環境要因が関わっているといわれています。

実際に両親や兄弟が境界性パーソナリティ障害の方は、そうでない場合より約5倍発症率が高くなるという報告もあるのです。

また環境要因としては、幼少期に親子の愛情関係が築けないと、その後の人格形成に大きな影響を与えることは広く知られることでしょう。

そのため子供のころに受けた身体的・精神的・性的な虐待や親との離別といった、不安定な愛着形成が境界性パーソナリティ障害の発症に関わってくるといわれています。

参照:精神神経学雑誌オンラインジャーナル「愛着とパーソナリティ障害」

参照:J-STAGE「愛着関連障害と愛着アプローチ」

境界性パーソナリティ障害の診断

境界性パーソナリティ障害の診断は、米国精神医学会の「精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)第5版」(DSM-5)に基づいて下されます。

ここでは境界性パーソナリティ障害のチェックリストをご紹介します。

ただし正確な診断は専門の医療機関で受ける必要があるため、ご自分の症状を境界性パーソナリティ障害ではないかと感じている方は、精神科やメンタルクリニックでご相談ください。

専門のカウンセリングルームなどもありますが、パーソナリティ障害を専門にしているところは多くありません。

地域の精神保健福祉センターに相談するなどして、事前に経験や実績のある医師やカウンセラーを探してみることも重要です。

境界性パーソナリティ障害は「不安定な対人関係,自己像,感情(すなわち感情の調節不全)および顕著な衝動性を示す持続的なパターン」といった症状が認められる方を指します。

またここでいう持続的なパターンとは、以下のうち5つ以上が当てはまる方です。

・見捨てられることを避けるため、なりふり構わない努力をする

・相手の理想化とこき下ろしとの間で揺れ動く、不安定で激しい人間関係をもつ

・不安定な自己像または自己感覚

・少なくとも2領域以上での衝動性(浪費、性行為、物質乱用、無謀な運転、過食など)

・自殺行動、自殺演技、もしくは自殺の脅しまたは自傷行為の繰り返し

・気分の急激な変化(通常は2~3時間持続する。2~3日以上持続することは稀。エピソード的に起こる強い不快気分、いらだたしさや不安など)

・慢性的な空虚感

・不適切で激しい怒り、または怒り制御困難(しばしば癇癪をおこす、いつも怒っている、取っ組み合いの喧嘩を繰り返すなど)

・ストレスによって引き起こされる一時的な妄想様の思考、または重度の解離症状(記憶が飛ぶ、幽体離脱様感覚など)

当てはまるものはあったかな?

参照:MSDマニュアル「ボーダーラインパーソナリティ障害」

参照:全国精神保健福祉センター一覧「全国精神保健福祉センター長会」

境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/BPD)の困りごと

思春期から青年期、成人期早期に発症することが多い境界性パーソナリティ障害は、10代後半から20代前半に最も多いといわれています。

そのため学校や職場で様々なトラブルや困りごとに直面するのです。

一例として文部科学省が発行した教職員のための資料にある、高校2年生女子の事例を見てみましょう

「高校入学時は活発でクラスでも目立つ存在であった。1年の秋ごろから授業中に体調不良を訴え、早退することが多くなったが吹奏楽部の活動は熱心に行っていた。しかし、2年の春の演奏会を前に練習を無断で休むようになり、思うように演奏できない、部長と意見が対立するなどと訴えるようになった。」(文部科学省「教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応」P38,39)

これは境界性パーソナリティ障害でリストカットと、大量服薬を繰り返した少女の事例です。

このように不安感から自暴自棄になったり、志向が極端になったりする傾向があるため、引きこもりや問題行動を起こしてしまうのです。

引用:文部科学省「教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応」

治療法や回復のために自分や周囲ができること

本人だけでなく周囲にとっても難しい症状のある境界性パーソナリティ障害ですが、正しい治療を受けることで回復できる障害です。

境界性パーソナリティ障害と診断されても最初の2年で約40%が寛解し、治療開始から6年で80%の患者が寛解しているという報告もあります。

また40歳以上になれば診断を受けた患者の半数以上が診断基準を満たさなくなり、改善するとその後症状が悪化することは殆どありません。

境界性パーソナリティ障害の治療法

境界性パーソナリティ障害には特効薬はありません。

主な治療法は精神治療と薬物治療があり、患者の症状をみながらこれらを組み合わせて治療していきます。

精神治療

境界性パーソナリティ障害の治療の軸となるのが精神療法です。

精神治療に即効性はないものの、治療を通して患者の考え方の偏りや感じ方を見直していきます。

精神治療の代表的なものが、物事の捉え方や行動に働きかけて、ストレスの軽減や気持ちを楽にしたりする「認知行動療法(CBT)」です。

また認知行動療法の一つである「弁証法的行動療法(DBT)」は、暴力的な感情や行動を抑制し、社会に適応した選択肢を選ぶ能力を高め、境界性パーソナリティ障害の治療に最も効果がある治療法といわれています。

多くの場合において医師またはカウンセラーは、患者との定期的な診察・面談の中でその時々の困りごとや苦痛に対してマネージメントする、という形で治療を行っています。

薬物治療

先にも述べたとおり、境界性パーソナリティ障害に効果があると証明された薬は存在しません。

そのため薬物治療は境界性パーソナリティ障害そのものを治療するのではなく、衝動性や感情の不安定さ、気分の落ち込み、不安感といった症状を改善するために用いられます。

依存性の少ない非定型抗精神病薬や気分安定化薬などを使用しますが、その他の薬を使用する際も少量の使用にとどめ慎重に使用することが推奨されています。

参照:精神神経学雑誌オンラインジャーナル「境界性パーソナリティ障害の治療ガイドライン(2010)」

境界性パーソナリティ障害の回復のために意識したいポイント

境界性パーソナリティ障害の方の行動に、周囲の人が振り回されて苦労するということがあります。

医師や専門家の力を借りるのはもちろんですが、患者本人や周囲も境界性パーソナリティ障害の回復のために意識したいポイントをご紹介します。

セルフケア

バランスのとれた食事や睡眠を心がけて、ストレスの少ない生活を送れる環境を整えましょう。

気分が不安定になったときに気持ちを落ち着けるように、自分自身をケアしてあげる方法持っておくことも重要です。

・自分を褒める

・自分の症状をノートに書くなどして外部化する

・感情や事実、行動パターンなどを記録して自分を知る

・生活環境を整える

周囲の接し方

境界性パーソナリティ障害の方からの度重なる試し行動に、周囲の方が疲弊してしまうことがあります。

回復を願っていても、寛解までのプロセスは簡単に進まないことが多く、そのため関係が悪化してしまうこともあるでしょう。

周囲の方は一人で抱え込まず専門家の意見を参考にして、「適切な距離感」で境界性パーソナリティ障害の方と接することが大切です。

・良いときも悪い時も一貫して安定した関心を寄せる

・当事者間だけでなく第三者に介入してもらう

・支える側も無理をせずルールとゴールを決める

セルフケアを大切にしつつ、周りも頼ることだね

ここあらさんからのアドバイス

「自分と相手、お互いに疲れてしまうことがあるよ

そんな時は周りの方を頼って自分を守ることに繋げよう!」

今回は境界性パーソナリティ障害についてお伝えしてきました。境界性パーソナリティ障害は回復までに長い時間がかかる障害です。しかし現在は適切な治療によって、比較的短期間で症状を改善できる「治る」障害といわれています。苦痛を軽減して、穏やかな日常生活を送れるように自分自身と向き合っていきましょう。

私たち就労移行支援事業所COCOCARAでは、障害等の事情があって就職・再就職に悩んでいる方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行なっています。「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一度相談に来てみてはいかがでしょうか。

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