今年も終わりに近づき、街にはゆったりとした空気が流れる一方で、「もうすぐ仕事が始まる」という不安や緊張を抱えている方も多いのではないでしょうか。特に、うつ病や不安障害、双極性障害、発達障害など、精神疾患を抱えながら働く人にとって、1月の仕事始めは心身への負担が大きくなりやすい時期です。
気温の寒さ、日照時間の短さ、生活リズムの乱れ、年末年始の疲れ……。さまざまな要因が重なり、調子が崩れやすくなる季節でもあります。
この記事では、
「1月からの仕事を無理なく再開するために、どんな準備をすればよいのか?」
「心が疲れやすい時期に、どう自分を守ればよいのか?」
そんな視点から、精神疾患を抱える方に向けて、やさしく丁寧にアドバイスをここあらさんとまとめました。ゆっくり読んで、今の自分に合うものだけ取り入れてみてください。
ここあらさんってだあれ?(ココをタップ♬)

就労移行支援事業所COCOCARAのキャラクターであり、Instagramでは様々な知識を教えているよ!
1月は“心が揺れやすい季節”―その理由とは?

1. 寒さによる自律神経の乱れ
冬は自律神経が乱れやすく、体がこわばり、疲れが抜けにくくなります。精神疾患の症状は体調に大きく影響されるため、寒さによって不安・気分の落ち込み・過眠・倦怠感が強くなりやすいのです。
2. 日照時間の短さと季節性の落ち込み
冬季うつ(季節性情動障害)のように、光の不足で気持ちが落ち込み、エネルギーが出なくなる人もいます。
- 朝起きられない
- 気分が沈む
- 判断力や思考力が落ちる
などの症状が出やすく、仕事への不安が強くなりがちです。
3. 年末年始の疲れ・生活リズムの乱れ
イベントや帰省で疲れがたまり、生活リズムが変わると、心も揺らぎやすくなります。
「休んだはずなのに疲れている」「仕事に戻るのが怖い」と感じる人も珍しくありません。
4. 仕事始めへの緊張
精神疾患を持つ方は、「またミスするのではないか」「急に体調を崩すのでは」といった不安が強まり、通常よりもストレスがかかりやすい傾向があります。
まずは、1月という季節そのものが心の調子を崩しやすいと知ることが、とても大切です。
「これは自分だけの問題ではない」と理解するだけで、気持ちが少しラクになります。
ご相談しませんか?
仕事再開前にやっておきたい“心の準備”

1. 「完璧にやろうとしなくていい」と決めておく
年始は「よし、今年こそ頑張るぞ!」と意気込みやすい時期ですが、精神疾患を抱える方は、この“気合い”が後の不調につながることがあります。
「今年は、無理なく続けられる働き方を大切にする」
このように方向性をゆるやかにしておくと、プレッシャーを減らせます。
2. 自分の“調子の波”をあらためて確認する
年末年始でリズムが変わった方は、自分の体調の傾向をもう一度見直しましょう。
- 朝はどれくらいの時間に起きられるか
- どの時間帯がしんどくなるか
- 休憩が必要になるタイミングは
- 気持ちが落ちるきっかけは
自分の“波”を知ることで、仕事のペースを整えやすくなります。
3. 仕事で「無理しやすいポイント」を把握しておく
以下のような状況は、精神疾患を持つ方が負荷を感じやすい場面です。
- 仕事が急に増える
- 人と話す機会が多い
- 締め切りが重なる
- パーフェクトを求めてしまう
- 休むのが苦手
- 人に相談しづらい
「自分はどんな場面で無理しやすいか?」を事前に意識しておくことで、1月の仕事開始が少し楽になります。
4. 「助けを求める基準」を決めておく
体調が悪いとき、どの程度で休むのか判断が難しいことがあります。
以下のような“マイルール”を決めておくと安心です。
- 朝、涙が止まらない → 休む
- 食欲が極端に落ちた → 相談する
- 頭が真っ白になって仕事が手に付かない → 上司に報告する
- 眠れない日が続く → 医師と相談
“基準”があると、仕事と体調のバランスが取りやすくなります。

自分の中で決まり事を作っておこう
仕事が始まったら気をつけたいこと(実践編)
1. 初週は「助走期間」と割り切る
1月の初週は、体も心もまだ本調子ではありません。
最初から全力で走ろうとすると、すぐにエネルギー切れを起こしてしまいます。
- 仕事の優先順位をつける
- 難しい業務は後ろにずらす
- こまめに休憩をとる
- ゆっくり作業スピードで進める
“ゆっくりスタートして徐々にペースを上げる”ことが、1月を乗り越えるコツです。
2. 朝のルーティンを固定する
年始はリズムが乱れやすいため、朝のルーティンを決めておくと安定します。
例えば__
- 白湯を飲む
- ライトを浴びる
- 5分だけストレッチ
- 深呼吸
- 朝日を浴びる
これらは自律神経を整え、気持ちを落ち着けてくれます。
3. 通勤がつらい場合は“エネルギー消費の工夫”を
冬は通勤だけで疲れてしまう人も多いもの。
以下のような小さな工夫が効果的です。
- 人が少ない時間帯にずらす
- 音楽やラジオで心を落ち着かせる
- コートやマフラーで防寒をしっかり
- 歩く距離を減らすルートにする
“通勤でエネルギーを使い果たさないこと”がとても大切です。
4. 昼休憩はしっかり取る
精神疾患がある方は、昼休みを削ると午後の不調が一気に増えます。
- 人混みがしんどい時は静かな場所で
- 10分だけ仮眠をとる
- スマホではなく外の景色を見る
- 温かい飲み物で体を温める
休憩は“仕事の一部”と考え、遠慮なく取りましょう。
5. 仕事が終わったら「回復する時間」を作る
仕事が終わったあとすぐに家事・勉強・趣味に取りかかると、脳が休まりません。
- 帰宅後5分のぼーっとタイム
- 温かいお茶をゆっくり飲む
- シャワーを浴びる
- 音楽を聴く
短い時間でも、心を「仕事モード」から切り離すことが大切です。
ご相談しませんか?
調子が崩れてしまったときの対処法

どんなに気をつけていても、1月は不調が出やすい季節です。
調子を崩したときは、自分を責めず、次のステップで対処してみましょう。
1. “心の赤信号”を見逃さない
以下のサインが出たら、無理してはいけません。
- 朝起きられない
- 涙が止まらない
- 思考が固まる
- 体が重すぎて動けない
- 焦りや不安が急に強くなる
- 夜眠れない
これは、あなたが弱いのではなく、疲れが限界に近いサインです。
2. 「できること」を一つだけやる
すべてに手をつけようとすると苦しくなります。
- お風呂は入れなくてもOK、顔を洗うだけでも十分
- 料理が難しい日はコンビニでもOK
- 仕事は優先度の低いものは後回し
- 部屋が散らかっていても今日は気にしない
「できることを1つだけ」やれば、十分に合格です。
3. 信頼できる人に相談する
- 上司や産業医
- 就労支援スタッフ
- 友人や家族
- 医師やカウンセラー
“誰かに話す”だけで気持ちが軽くなることがあります。
4. 必要なら休む選択をする
精神疾患にとって、休息は治療の一部です。
勇気を出して休む選択をすることは、決して怠けでも逃げでもありません。
1月を穏やかに乗り切るためのセルフケア
● 朝日や光を浴びる
冬は日照不足で気分が落ち込みやすいため、
光を浴びるだけでも脳のセロトニンが活性化します。
● 温かい食べ物・飲み物を取り入れる
冷えは心の不調にも直結します。
- スープ
- ハーブティー
- 生姜
などが特におすすめです。
● スケジュールを「3割空ける」
予定を詰めすぎると、すぐにエネルギー切れします。
空白の時間は「回復のための大切なスペース」です。
● SNSを見すぎない
年始は「今年の目標」「華やかな投稿」が増え、焦りや劣等感の原因になることも。
距離を置く勇気を持ちましょう。
● 小さなごほうびを用意する
- 好きなカフェ
- 温かい入浴剤
- 推し活
- 心が落ち着く香り
“今日を乗り切った自分”を、ぜひ大切に褒めてください。
「ゆっくりでいい、あなたのペースで」

1月は、誰にとっても心と体の負担が大きい時期です。
まして精神疾患を抱えながら働く方は、通常の何倍もエネルギーを使って頑張っています。
勤務が再開したからといって、すぐに元のペースで働く必要はありません。
あなたが安心して働けるリズムは、あなたにしか分かりません。

自分のペースでね
ここあらさんのひとこと
「大切なことはちゃんと前へ進んでいるよ
月はあたたかく、自分をいたわりながらね」

今回は1月からお仕事が始まる方への準備とポイントについてお伝えしてきました。
1月のあなたが、少しでも穏やかな気持ちで仕事を始められますように。
この記事がそのお手伝いになれば嬉しく思います。
私たち就労移行支援事業所COCOCARAでは、障害等の事情があって就職・再就職に悩んでいる方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行なっています。「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一度相談に来てみてはいかがでしょうか。

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