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発達障害における作業療法の効果や目的とは?

近年、発達障害の分野でも作業療法が取り入れられるようになってきました。

作業療法は文字通り「作業」を通し、その人らしく生きるためのサポートを目指しています。

今回は発達障害の方に、どのような作業療法が有効なのかについてお伝えします。

作業療法とは?

作業療法とは患者がケガや病気、認知症などで困難になった日常生活や社会生活へ適応できるようサポートする治療法です。

作業療法士(Occupational Therapist)は、身体に障害を抱える患者一人ひとりに合わせた「作業」を通して、身体の機能回復だけでなく社会生活に適応できるよう精神機能も回復させるのです。

作業療法でいうところの「作業」とは、人が日常生活を送るうえで行う活動全般のことをいいます。

大人であれば料理や掃除などの家事、仕事で用いるパソコン操作、他にも個人の趣味であるスポーツや音楽鑑賞、絵を描くなどの活動も作業療法における「作業」に当たるのです。

更により生活に密着した食事や睡眠なども「作業」に含まれるため、作業療法のリハビリは非常に多岐にわたります。

治療に当たり作業療法士は患者の医学面や生活面の情報から、身体機能や認知機能・日常生活動作の能力についての問題点を見つけ出し、各々の患者に合った訓練目標を定めて具体的な訓練プログラムを立て、作業療法を実施していくのです。

参照:一般社団法人 日本作業療法士協会HP

https://www.jaot.or.jp/about/definition/

参照:厚生労働省HP

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/168

実際に作業療法でどんなことをするの?

発達障害の方は身体がかたく、動作がぎこちないため不器用といわれることがあります。

特に子どもの場合は運動が苦手なことで、自信を無くしてしまうこともあるでしょう。

そのため療育では作業療法士が、遊びを通して子どもたちの発達を促しています。

また運動能力に問題がないように見える場合でも、発達障害のある子どもの中には感覚の過敏さや鈍感さを持つ子もいるため、そのことで日常生活の中でストレスを感じることもあるのです。

具体的に幼児期の場合は箸の持ち方や衣服の着脱などの日常動作、はさみを使ったり絵を描いたりなどの、子どもが楽しく参加できる訓練が行われます。

これらは視覚情報と手の動きを連動して調節するための練習で、日々の生活の質に直結します。

他にも作業療法士によるソーシャルスキルトレーニング(SST)を通して、対人関係や集団行動を行うために必要な技能の訓練を行っているのです。

作業療法の効果は?

実際に作業療法で、どのような効果があったのかをご紹介します。

1例目は漢字の書字困難がある、小学校3年生の児童に対して行われた作業療法です。

作業療法の一つである、感覚統合療法を用いて漢字書字練習を行いました。

この児童は一番嫌いなものに漢字の書き取りを上げるほど、書字に苦手意識を持っていましたが、7カ月の作業療法終了後には漢字の形態が改善しています。

作業療法を終えて「漢字を好きではないが嫌いではない」と、児童本人が述べるまでに効果があがっています。

2例目は大人の発達障害の事例をご紹介します。

40代の女性はADHDの他、うつ病など複数の精神疾患も発症していたため、家事や育児ができず入退院を繰り返していました。

女性には訪問作業療法を行っています。

訪問での治療を開始した当初は女性の情緒不安定な発言が多く、家族間の人間関係も非常に悪いものでした。

日常生活が送れることを目標に2年間、作業療法士は女性本人のみならず、家族への介入も積極的に行っています。

女性が家事などの日常生活を滞りなく行い、家族関係を好転させるために、家の片づけ工程の簡素化など女性の遂行能力に見合った環境調整や多職種連携を行いました。

その結果、女性は家事や育児といった日常生活を送れるようになり、作業療法士の介入後2年間は入院しておらず、家族関係も良好なものへと変化しています。

これらのことから大人の発達障害では患者の障害特性に合った作業環境を整備し、同居家族への心理教育や様々な福祉サービスの利用をすることで、患者の生活を再建することが重要なのです。

参照:森川 芳彦, 西田 智子「漢字書字困難に対して感覚統合療法を実施した一事例」J-STAGE,2021年40巻5号 P.699-706

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jotr/40/5/40_699/_pdf/-char/en

参照:真下 いずみ, 四本 かやの, 角谷 慶子, 橋本 健志 著「併存障害を有する成人期ADHD患者に対する訪問作業療法の意義」J-STAGE,2019年38巻1号P.87-95

https://www.jaot.or.jp/files/page/wp-content/uploads/2010/08/Sagyoryoho38shoreisyo1.pdf

まとめ

今回は発達障害における、作業療法の効果や目的についてお伝えしました。

子どもはもちろんですが、大人の発達障害にも重要な役割を期待できる作業療法。

作業療法とは自分らしく生きるために、患者一人ひとりに寄り添い、困りごとの軽減や解決を手助けしてくれる治療法といえます。

作業療法は病院や介護施設のほか、近年では保健・教育・就労支援など様々な分野で活用されているのです。

作業療法は生活の質を上げて、日々の暮らしを充実したものにする切っ掛けになるかもしれません。

私たちCOCOCARAは就労移行支援事業所として、疾患や障害等の事情があってお仕事に就くことに苦労している方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行っています。

「スムーズに復職できるか不安……」「再就職先が見つからない……」などのお悩みを抱えている方は、一人で悩まず一度相談ください。

利用者様一人一人に寄り添い、自分のペースで働くためのお手伝いをさせて頂きます。

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