ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、多くの人々が日常生活の中での困難が多くあります。ADHDの特性として、集中力を保つことが難しかったり、物事を計画的に進めるのが苦手だったり、些細なミスが繰り返されることがあります。これらの特性により、仕事や家庭、学校での活動が困難になることがありますが、生活を整え、適切な工夫や対策を講じることで、ADHDと共により快適に生活することが可能です。この記事では、ADHDの特性に合わせた日常生活を整えるための具体的な10のヒントをここあらさんと一緒に解説していきます。
🐨ここあらってだあれ?
ここあらとは就労移行支援事業所COCOCARAのキャラクターであり、Instagramでは様々な知識を教えているよ!
ADHDとは
ADHDの特徴
ADHDの主な特徴は「注意欠陥」「多動性」「衝動性」の3つの側面に分けられますが、全ての人がこれらの特徴を同じ程度で示すわけではなく、人によって症状の現れ方は異なります。
1.注意欠陥(不注意)
・集中力が続かない: ADHDのある人は、興味のない作業や単調なタスクに集中し続けることが難しい傾向があります。仕事や学校の授業中に気が散ってしまい、注意を持続させることができません。
・ミスを繰り返す: 特にケアレスミスが目立つことが多く、細部に注意を払うことが難しいため、文書の誤字や数字の間違い、約束の時間を忘れるなどのミスが頻発します。
・忘れっぽい: ADHDの人は、物事を記憶に留めておくことが難しく、日常生活においても忘れ物や、予定を忘れることが多く見られます。
2.多動性
・落ち着きがない: ADHDの特徴的な多動性として、座っていてもじっとしていられず、手足を動かしたり、頻繁に席を立ったりします。特に子どもの場合、授業中に席を立つことが多いです。
・話し過ぎる: ADHDの人は、時に相手の話を遮ってしまうなど、対話中に自分が話しすぎてしまうことがあります。また、黙っているのが難しく、つい言葉が多くなることもあります。
・絶えず動いている: 体を動かし続ける欲求が強く、時には無意識にペンを回したり、貧乏ゆすりをしてしまいます。
3.衝動性
・思いついたことをすぐに行動に移す: ADHDの衝動性は、計画的に物事を進めるのが苦手で、思い付きで行動してしまう傾向があります。これにより、後から後悔することも多々あります。
・我慢ができない: 列に並ぶのが苦手だったり、他の人が話している最中に発言してしまうなど、順番を待つことが難しいことがあります。
・リスクの高い行動をとる: 衝動的に決断してしまうことから、危険な行動やリスクの高い選択をしてしまうことがあります。例えば、計画的でない買い物や、危険な運転行為などが挙げられます。
ADHDの種類
ADHDには大きく3つのタイプがあります。
1.不注意優勢型
このタイプの人は、多動や衝動よりも、注意力を維持することが難しいという特徴を持っています。特に学業や仕事において、物事を注意深く進めるのが苦手で、ケアレスミスが目立ちます。
2.多動・衝動優勢型
多動や衝動が主な症状として現れるタイプです。落ち着きがなく、じっとしているのが難しい、行動が過剰になるなどの特徴があります。衝動的な行動や言動が日常的に見られます。
3.混合型
不注意、多動、衝動の全ての症状が見られるタイプで、多くの人がこのタイプに該当します。集中力を保つことが難しいだけでなく、落ち着きのなさや衝動的な行動も見られます。
3つのタイプに分かれてるんだね!
日常生活での10のヒント
ADHDの特徴やタイプによって難しいことはさまざまですが、ここでは広く考え、ADHDの方が日常生活をスムーズに過ごすための10個のヒントをご紹介します。
1.毎日のルーチンを作る
ADHDを持つ人にとって、毎日のルーチンがあることは、混乱を避けるための大きな助けになります。ルーチンとは、毎日同じ時間に起き、同じ時間に食事をし、決まった時間に仕事や家事を行うなど、生活に規則性を持たせることです。日常の活動に規律を持たせることで、ADHDによる時間の管理の苦手さや、忘れ物、計画性の欠如などを軽減できます。
【詳しい実践方法】
・時間管理の確立: 朝起きる時間や食事の時間を一定に保つことで、日常生活が安定します。特に仕事や家事などの時間も決まっていると、タスクに対しての取り組みが容易になります。
・タスクの優先順位付け: 毎日行うタスクの優先順位をつけ、それに従って進めるようにします。例えば、重要なタスクは朝の集中力が高い時間に、軽い作業は午後に設定するなどです。
2.大きなタスクを小分けにする
ADHDを持つ人にとって、大きなプロジェクトやタスクを完了するのは困難です。その理由は、大きな目標が抽象的で、どこから手をつけていいか分からなくなるためです。そこで、1つの大きなタスクを複数の小さなステップに分解していくことが有効です。例えば、部屋の片付けを考える場合、まずは床を片付け、その後にテーブル、次に本棚などと分けていくと、取り組みやすくなります。
【詳しい実践方法】
・ステップごとに計画を立てる: 例として、資料を作成する場合、リサーチ、アウトライン作成、文章執筆、編集のように、各ステップに分けます。
・タイムブロッキングを使う: 30分や1時間単位で、各ステップに取り組む時間を設定し、達成しやすくする。タイマーやアラームを使い、タスクが長引かないようにすることも効果的です。
3.視覚的なリマインダーを活用する
ADHDを持つ人は、忘れっぽさや不注意に悩むことが多いため、視覚的なリマインダーを利用するのが効果的です。これにより、重要なタスクや締め切りを忘れることが減ります。カレンダー、ホワイトボード、付箋などを目に見える場所に配置し、タスクや予定を記録しておくことが重要です。
【詳しい実践方法】
・カレンダーの活用: 壁掛けカレンダーやスマートフォンのアプリを使い、毎日の予定を可視化します。
・チェックリストを作る: 紙やデジタル形式で、今日やるべきことリストを作り、達成したタスクをチェックしていきます。完了した項目を視覚的に確認できると、達成感を感じやすくなります。
・スマホアプリの活用: スマートフォンのリマインダー機能や通知機能を使って、重要なタスクを時間に応じて通知するのも効果的です。
4.時間管理ツールを導入する
ADHDを持つ人は、時間管理が難しく、気づかないうちに長時間が過ぎてしまうことがあります。このため、タイマーやアプリを使って時間管理を意識的に行うことが有効です。ポモドーロ・テクニックのような25分作業、5分休憩といった短時間集中型の方法が特に効果的です。
【詳しい実践方法】
・ポモドーロ・テクニック: タイマーを25分にセットし、集中して作業を行います。その後、5分の休憩を取り、これを繰り返します。これにより、集中力を持続させやすくなります。
・時間追跡アプリ: アプリを使って、どのタスクにどれだけの時間を費やしているかを可視化します。これにより、無駄な時間を把握し、改善に役立てることができます。
5.作業環境を整える
ADHDを持つ人は、環境に敏感で、気が散りやすいため、作業環境をシンプルに整えることが重要です。雑然とした環境は、集中力を妨げ、作業効率を低下させる原因になります。ノイズキャンセリングイヤホンを使って雑音を減らしたり、作業に必要な物だけをデスクに置くことで、より集中しやすくなります。
【詳しい実践方法】
・整理整頓: 作業場所を整理し、必要のないものを片付ける。デスク周りに必要最低限のものだけを置くようにします。
・ノイズキャンセリング: 雑音が集中の妨げになる場合、ノイズキャンセリングイヤホンを使って、静かな環境を作り出す。
・照明や家具の配置: 作業に集中しやすい照明を選び、椅子や机の配置にも工夫を加えます。落ち着いた環境作りが大切です。
6.セルフケアを大切にする
心身の健康はADHDを管理する上で非常に重要です。特に睡眠不足や不健康な食生活は、ADHDの症状を悪化させることがあります。規則正しい生活、栄養バランスの取れた食事、適度な運動を心がけることで、集中力やエネルギーレベルを保つことができます。
【詳しい実践方法】
・睡眠を優先する: 毎日7〜8時間の十分な睡眠を取ることが、集中力や気分の安定に寄与します。睡眠前にリラックスする習慣を作ることで、睡眠の質が向上します。
・バランスの取れた食事: 栄養価の高い食事、特に脳に良いとされるオメガ3脂肪酸やビタミンを摂取することが重要です。
・適度な運動: 体を動かすことは、ストレス解消や集中力の向上に役立ちます。定期的な運動を日常に取り入れることで、体も心もリフレッシュされます。
7.完璧主義を手放す
ADHDを持つ人は、完璧主義に陥ることで作業が進まないことがあります。完璧を追求しすぎると、取り組みを遅らせたり、ストレスを増やしてしまう可能性があります。100%の完成度を目指すのではなく、まずは始めることが大切です。
【詳しい実践方法】
・70%ルール: 完璧を目指すのではなく、70%の完成度でOKとする心構えを持ちます。これにより、取り組むことが容易になります。
・小さなステップを祝う: 小さな成功を大切にし、自己評価を高めることで、次のステップへのモチベーションが上がります。
8.サポートを受け入れる
ADHDを持つ人にとって、支援を受けることは非常に大切です。家族や友人、同僚に助けを求めることや、専門家のサポートを利用することで、より効果的に日常生活を管理できます。認知行動療法(CBT)やカウンセリングもADHDの症状管理に役立つことが多いです。
【詳しい実践方法】
・サポートグループへの参加: ADHDに特化したサポートグループに参加することで、他の人と共有し、情報交換や励ましを得ることができます。
・専門家の助言を得る: ADHDに詳しいカウンセラーやコーチに相談することで、日常生活の課題に対処するための具体的なアドバイスを受けられます。
9.自己理解を深める
ADHDの特性を正しく理解し、自分がどのような状況で困難を感じやすいかを把握することは、対策を立てる上での重要なステップです。自己理解を深めることで、自分に合った対策や工夫を見つけやすくなります。
【詳しい実践方法】
・ADHDに関する書籍やリソースを活用: 自己理解を深めるために、ADHDに関する本や情報サイトを利用し、知識を深める。
・自分の強みを見つける: ADHDの症状に悩まされるだけでなく、自分の強みを発見し、それを活かす方法を考えることも重要です。
10.セルフコンパッションを持つ
最後に、ADHDを持つ自分に対して優しさを持つことが大切です。ミスや失敗があっても、自分を責めずに、前向きに次にどう活かすかを考えます。自己評価を高めることで、モチベーションが向上し、困難な状況でも前向きに取り組む力が生まれます。
【詳しい実践方法】
・小さな成功でも自分を褒める: 毎日、自分が達成したことに対してポジティブなフィードバックを与えることで、自己評価を高めます。
・失敗を学びの機会と捉える: 失敗に直面した時も、それを改善のチャンスと捉え、次にどう生かすかを考える姿勢を持ちます。
わぁ…いっぱいあるね!
ここあらさんからのアドバイス
「はじめから全部試すのは大変…
1つずつ着実に実践していくことが大切だよ」
今回はADHDの日常生活のヒントについてお伝えしてきました。ADHDを持つ人々にとって、日常生活をスムーズに過ごすためには、多くの工夫とサポートが必要です。しかし、適切な戦略や習慣を取り入れることで、生活の質を向上させることができます。ここで紹介した10のヒントを実践し、自分に合った方法を見つけることで、より充実した日々を過ごすことができるでしょう。
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