「なんだかいつも人間関係でつまずいてしまう…」「感情の起伏が激しくて疲れる」「他人の視線がやたらと気になる」そんな悩みを抱えていませんか?
そのつらさ、“性格の問題”ではなく、「心のクセ」としてのパーソナリティ障害が背景にあるのかもしれません。
この記事では、「パーソナリティ障害って何?」「どうして起こるの?」「どんな種類があるの?」「どう関わればいい?」といった疑問にやさしく寄り添いながら、誤解されやすいこの障害について、正しく、そして温かく理解していくためのヒントをここあらさんとお届けします。
誰かのためにも、自分のためにも、まずは「知ること」から始めてみませんか?
ここあらさんってだあれ?(ココをタップ♬)

就労移行支援事業所COCOCARAのキャラクターであり、Instagramでは様々な知識を教えているよ!
パーソナリティ障害とは何か?

パーソナリティ障害とは、「その人のものの見方・感じ方・考え方・行動の仕方」が極端で固定化されていて、それが自分自身や周囲にとって困りごとになっている状態のことを指します。
言い換えれば、性格傾向が極端すぎて「本人の生きづらさ」や「周囲との摩擦」につながってしまっている状態です。
決して「人格が壊れている」わけではなく、その人なりの“生き残り方”“心のクセ”が偏ってしまい、日常生活や人間関係に困難が生じている状態なのです。
性格と障害の違い
私たちは誰しも「性格」を持っています。それぞれに、明るい、繊細、慎重、衝動的……など個性がありますね。
その性格の傾向が、
- 本人の生活に支障をきたしている
- 対人関係や社会生活において摩擦が大きい
- 修正や柔軟性が乏しく、繰り返しトラブルになる
というような状態が続いている場合、「性格」ではなく「パーソナリティ障害」として捉えられることがあります。
大切なのは、「障害だからダメ」「性格ならOK」ではなく、“困っているかどうか”という視点です。
ご相談しませんか?
パーソナリティ障害の種類(代表的なタイプ)

パーソナリティ障害は大きく10種類ほどに分類されていますが、ここでは代表的なものを簡単にご紹介します。
・境界性パーソナリティ障害(BPD)
感情の波が激しく、対人関係が不安定になりやすい。見捨てられる不安が強く、衝動的な行動が目立つことも。
・自己愛性パーソナリティ障害(NPD)
自分は特別であるという意識が強く、他人からの賞賛を求めがち。他人の気持ちに共感しづらい傾向もあります。
・回避性パーソナリティ障害(AVPD)
批判や拒絶に敏感で、人との関わりを避ける傾向があります。内心では関わりたい気持ちがあるものの、怖さが勝ってしまうタイプです。
・依存性パーソナリティ障害(DPD)
他人に頼らずにはいられず、自分の意見が持てなかったり、自分の判断を人任せにしてしまう傾向。
・強迫性パーソナリティ障害(OCPD)
完璧主義で秩序やルールに強くこだわるあまり、柔軟な対応が難しく、他者との摩擦が生じやすいタイプです。
※これらはあくまで“傾向”です。診断やラベル付けではなく、理解のための参考にしてください。
なぜ起こるのか?(原因と背景)
パーソナリティ障害の原因は一つではなく、さまざまな要因が複雑に絡み合っていると考えられています。代表的なものをいくつか見てみましょう。
・幼少期の体験や育ち方
- 愛着形成がうまくいかなかった
- 親からの一貫性のない対応や過干渉、無関心
- 家庭内の不安定さ(暴力、アルコール依存など)
こうした体験が、自分自身の感情をうまく認識したり、人と信頼関係を築いたりする力の形成に影響を与えることがあります。
・気質や脳の働きの個人差
生まれつき感情の波が大きい、刺激に敏感、などの気質もパーソナリティ形成に影響します。また、脳の情報処理の違い(感情制御や共感力など)も関係していると言われています。
・思春期〜青年期の人間関係や環境
いじめや孤立、承認欲求が満たされない経験なども、自己イメージや他者との関係の築き方に大きく影響を与えます。

様々なものが重なり合ってなるんだね
困りごととして現れる場面(仕事・恋愛・友人関係など)

パーソナリティ障害の特徴は、“関係性”の中で表れやすいものです。具体的には、次のような困りごとがあります。
・仕事場面でのトラブル
- 上司や同僚との人間関係がうまくいかない
- 完璧主義で作業に時間がかかりすぎる
- 突然辞めたくなったり、怒りが爆発してしまう
・恋愛・パートナーシップでの困難
- 相手への依存が強くなりすぎる
- 嫉妬や不安から感情が激しくなる
- 自分でも理由がわからないまま別れを繰り返す
・友人関係や家族との葛藤
- 「重い」と言われて距離を置かれる
- 感情の浮き沈みで関係が長続きしない
- 家族への怒りや被害感が抑えきれない
これらの背景には、「見捨てられたくない」「嫌われたくない」「完璧でなければならない」という深い心の痛みが隠れていることが多いです。
ご相談しませんか?
自分や身近な人がそうかも?と思ったときの対応
「もしかして自分はパーソナリティ障害かもしれない」「あの人の言動が気になる」——そう思ったとき、まず大切なのは“批判や決めつけ”ではなく、“気づきと理解”です。
・自分自身の場合
- つらさや生きづらさを感じているなら、心療内科や精神科への相談を検討してみましょう。
- 心理士によるカウンセリングで、自分のパターンに気づくことが回復の第一歩になります。
- 自分を責めすぎず、「これまでそうするしかなかった理由があったんだ」と受けとめることが大切です。
・周囲の人に対して
- 問題のある“人”ではなく、“パターン”に注目する姿勢が大切です。
- 相手を変えようとするよりも、「どうすれば距離を保ちながら関われるか」を探ることが、関係性を守るコツでもあります。
- 専門家に相談することもひとつの選択肢です。
誤解や偏見をなくすために

パーソナリティ障害という言葉には、時にネガティブなイメージや誤解がつきまといます。
「わがまま」「厄介な人」「関わりたくない」などのレッテルを貼られてしまうことも少なくありません。しかし、そうした言葉の裏には、本人の抱える深い苦しみや孤独があります。
大切なのは“ラベル”ではなく“理解”
診断名があったとしても、それがその人をすべて表すわけではありません。その人の背景やストーリーに目を向けることで、「なぜそのような言動になるのか」に気づくことができます。
そして何よりも、「困っている人を責めない」「見えない苦しみに気づこうとする姿勢」が、誰にとっても生きやすい社会をつくる一歩になります。

気づけるきっかけがあればいいね
治療や支援について
パーソナリティ障害は「治らない」と思われがちですが、実際には、適切な支援や時間の中で回復していくことが十分に可能です。
主な治療法・支援の方法
- 心理療法(カウンセリング):自分の考え方や行動のパターンに気づき、少しずつ変えていくお手伝いをします。特に弁証法的行動療法(DBT)や認知行動療法(CBT)が有効とされています。
- 薬物療法:抑うつや不安、衝動性の緩和を目的に用いられることがあります。
- 精神科・心療内科での定期的なフォロー:生きづらさの波に対して、医療的な視点で見守ってもらえる環境は心強いものです。
- 福祉的支援:就労移行支援や地域生活支援センター、障害者手帳の活用など、生活の安定をサポートする制度もあります。
「一気に変わる」ことは難しくても、「理解しながら支えられる環境」が整っていくことで、少しずつ安定していく方がたくさんいます。
生きづらさに気づけたことが回復のスタート
パーソナリティ障害の特徴は、ある意味“その人にとって自然なスタイル”であるがゆえに、自覚するのが難しい場合があります。
しかし、「どうしてこんなに苦しいのか」「自分はおかしいのかもしれない」と悩み、この記事にたどり着いたあなたは、すでに大きな一歩を踏み出しています。
気づけたこと、立ち止まれたこと、それは“回復の扉”の前に立っている証拠です。
決して一人で抱え込まず、安心できる誰かや場所とつながりながら、ゆっくり歩んでいきましょう。
ここあらさんのひとこと
「むずかしく感じる気持ちも、そのままで大丈夫
ゆっくり、自分を知っていこう」

今回はパーソナリティ障害についてお伝えしてきました。パーソナリティ障害は、ときに周囲から誤解され、本人もまた深い苦しみを抱えがちな障害です。けれども、それは「壊れてしまった心」ではなく、「生き延びるための心のクセ」であり、「自分を守ってきた証」でもあります。
生きづらさの背景にあるものに目を向け、丁寧に向き合い、理解すること。そして、「心は変わっていける」「安心できる居場所はきっとある」と信じること。そんな小さな希望を胸に、誰もがもう少し生きやすい社会に近づいていけることを、心から願っています。
私たち就労移行支援事業所COCOCARAでは、障害等の事情があって就職・再就職に悩んでいる方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行なっています。「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一度相談に来てみてはいかがでしょうか。

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