うつ病と聞くと、「気分が沈み、何事にも興味が持てなくなる」といった典型的な症状を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、うつ病にはさまざまなタイプがあり、その中でも「非定型うつ病」と呼ばれるものは、一般的なうつ病とは異なる特徴を持っています。本記事では、非定型うつ病の特徴や原因、一般的なうつ病との違い、対策や日常生活での工夫について、ここあらさんと詳しく解説していきます。

ここあらさんってだあれ?
ここあらさんとは就労移行支援事業所COCOCARAのキャラクターであり、Instagramでは様々な知識を教えているよ!
非定型うつ病とは?

非定型うつ病(Atypical Depression)とは、一般的なうつ病とは異なる症状を呈するタイプのうつ病です。一般的なうつ病(定型うつ病)では、気分の落ち込みが一日中続くのに対し、非定型うつ病では一時的に気分が良くなることがあります。また、過眠や過食といった特徴的な症状が見られるのも特徴です。
非定型うつ病の主な特徴
気分反応性:良いことがあると気分が持ち直す
過眠:眠りすぎる(1日10時間以上寝ても疲れが取れない)
過食:特に炭水化物や甘いものを食べ過ぎる
身体の重さ(鉛様麻痺):手足が鉛のように重く感じる
対人関係過敏:他人の言動に過度に敏感になり、人間関係のストレスを強く感じる
非定型うつ病は特に女性に多く見られ、若年層(10代〜30代)で発症しやすい傾向があります。
一般的なうつ病(定型うつ病)との違い
特徴 | 一般的なうつ病(定型うつ病) | 非定型うつ病 |
気分の落ち込み | 一日中続く | 良いことがあると気分が回復する |
睡眠 | 不眠が多い | 過眠が多い |
食欲 | 食欲不振 | 過食傾向 |
体の症状 | 体がだるいが動ける | 手足が鉛のように重い |
対人関係 | 無関心になりがち | 人間関係に過敏になり傷つきやすい |

表でみると全然特徴が違うんだね
非定型うつ病の原因

非定型うつ病の発症には、以下のような要因が関与していると考えられています。
① セロトニンやドーパミンの異常
うつ病の発症には、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンのバランスが関係しています。非定型うつ病では、これらの神経伝達物質が適切に働かず、感情のコントロールが難しくなります。
② 環境的要因
ストレスの多い環境(職場や家庭でのストレス)
過去のトラウマ(いじめ、虐待、喪失体験)
人間関係の悩み(孤独感、拒絶される恐怖)
③ 遺伝的要因
家族にうつ病や双極性障害を持つ人がいる場合、非定型うつ病のリスクが高まると言われています。
非定型うつ病の対策と治療法
① 薬物療法
一般的に、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)が処方されます。ただし、非定型うつ病ではMAO阻害薬(モノアミン酸化酵素阻害薬)が有効とされることもあります。
② 認知行動療法(CBT)
認知行動療法では、ネガティブな考え方をポジティブに変えるトレーニングを行います。対人関係に敏感な特性を持つ非定型うつ病の人にとって、自分の考え方を柔軟にすることは大切です。
③ 生活習慣の見直し
規則正しい生活リズムを作る
適度な運動(ウォーキングやヨガ)を取り入れる
バランスの良い食事を摂る
カフェインやアルコールの摂取を控える
日常生活でのアドバイス

① 自分の状態を記録する
日記やアプリを使って、気分の変化や睡眠時間を記録すると、症状のパターンを把握しやすくなります。
② 無理をしない
対人関係に敏感なため、必要以上に人付き合いを頑張らないことも大切です。疲れたと感じたら、休むことを優先しましょう。
③ 気分転換を取り入れる
趣味や好きなことをする時間を持つことで、気分の落ち込みを軽減できます。
④ 周囲の理解を得る
家族や友人に自分の症状を理解してもらうことで、ストレスを減らすことができます。

周りに頼ることも忘れないでね
ここあらさんからのアドバイス
「自分の状態を把握しておこう
無理をせず、サポートを受けることも大切だよ」

今回は非定型うつについてお伝えしてきました。非定型うつ病は一般的なうつ病とは異なる特徴を持ち、診断が難しいことがあります。しかし、適切な治療と対策を取ることで、症状を軽減し、生活の質を向上させることが可能です。
もしも自分が非定型うつ病かもしれないと感じたら、早めに専門医に相談し、適切な対応を取ることが大切です。一人で抱え込まず、周囲の人と協力しながら、少しずつ改善を目指しましょう。
私たち就労移行支援事業所COCOCARAでは、障害等の事情があって就職・再就職に悩んでいる方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行なっています。「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一度相談に来てみてはいかがでしょうか。

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