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統合失調症の家族のためにできること、してはいけないこと

昨年ある家族を追ったノンフィクション作品が発行されました。

1970年代のアメリカで、実に12人の子供たちのうち、6人が統合失調症を発症していた家族の半生を描いた作品です。

「統合失調症の一族」というショッキングなタイトルの本作に描かれているギャルヴィン一家は、精神医療研究の進展に多大な貢献を果たしました。

それから数十年、統合失調症の患者を取り巻く環境は大きく変わってきています。

今回は家族や親しい人が統合失調症のときに、どのように対応するべきなのかをお伝えします。

統合失調症発症から回復までの経過

100人に1人が生涯に一度は発症するといわれる統合失調症は、決して珍しい病気ではありません。

症状や発症の経過は人それぞれですが、一般的には前兆期・急性期・消耗期(休息期)・回復期/慢性期の4つの段階があるといわれています。

しかし逆戻りや再発を繰り返すことも珍しくなく、回復まで長期間かかってしまうこともあるのです。

参照:京都府精神保健福祉総合センター

https://www.pref.kyoto.jp/health/health/health03_c.html

参照:国立国際医療研究センターHP https://www.hosp.ncgm.go.jp/aboutus/medicalnote/s013/001/index.html

前兆期

本格的な発症の前駆症状が現れることがあります。

しかしこのような症状は誰にでも起こりうることなので、家族をはじめ本人でさえ気づくことは難しいとされています。

・眠れない

・光や物音などに敏感になる

・あせりや不安感が強くなる など

急性期

急性期に入ると不安感や緊張感がさらに高まり、幻覚や妄想などを伴う陽性症状が現れます。

陽性症状は1ヵ月~数ヵ月程度とされており、幻覚妄想と現実が混濁し、周囲とのコミュニケーションを取るのが難しい時期です。

患者本人は病識がないことも多く、家族や周囲の勧めで受診し、必要ならば入院措置になることもあります。

【陽性症状】

・幻覚(幻聴など)

・妄想

・自分と他人の境界が分かりにくくなる(自我障害)など

消耗期(休息期)

妄想や幻覚陽性症状が落ち着くと、休息期に入り陰性症状が現れます。

この時期は急性期によって心身のエネルギーを消耗し疲れ切っている状態で、無理をせず休むことが大切です。

【陰性症状】

・感情の起伏がとぼしくなり、やる気が出ない

・引きこもり、ゴロゴロと寝て過ごす

・睡眠時間が長くなる など

回復期・慢性期

症状が徐々に治まり、安定した生活を送れる方がいる一方、記憶力や注意力などの認知機能障害が落ち、日常生活に支障が出たり社会性が低下したりすることもあります。

症状が良くなったり悪くなったりを繰り返し、徐々に回復に向かうのです。

回復期の期間は数カ月~数年とされ、投薬も再発を予防する薬へ移行していきます。

しかし症状が落ちついているからと自己判断で服用をやめてしまうと、この状態からでも再発する可能性が高く、焦らずに病気と付き合っていく気持ちで通院や服薬を続けましょう。

・記憶力や注意力の低下

・計画を立て効率的に物事を進めるのが困難 など

回復への近道!早期発見・早期治療の重要性

精神疾患の治療には早期発見・早期治療が重要だといわれています。

それは統合失調症においても変わりません。

発病から治療開始までの期間は平均(未治療期間)で約1年という調査結果があり、この期間が短いほど予後がいいとされているのです。

また発症の5年間(治療臨界期)は、予後の良し悪しや治療が上手くいき回復できるかといったことに大きな影響があるため、迅速で適切な治療が必要となります。

しかし統合失調症は患者本人が症状を自覚しにくいため、いち早く周囲が異変に気づけるかが大切です。

「朝起きて学校に行く」「友達づきあいをする」など、これまで当たり前にできていたことができなくなったら病気の前兆かもしれません。

患者本人と共に医療機関を受診することが望ましいのですが、本人は「病気ではない」と医療機関に行くのを拒むこともあります。

そのような時は家族だけでも相談することをおすすめします。

統合失調症の方への接し方

統合失調症の方はとても敏感になっており、家族の言動や接し方によっては病状に悪影響を与えることもあります。

ただでさえ不安感が強くなっており、妄想によって周囲への不信感を募らせていることもあるのです。

統合失調症の方は生活するのに必要な認知能力(注意・記憶・処理速度・遂行能力)が低下し様々な困難を感じます。

そんな患者本人の辛い状態を理解し、統合失調症への正しい知識を持って接することが大切でしょう。

具体的にできるサポートとして薬の管理などもあります。

しかし過剰な干渉は患者本人にとってプレッシャーになることもあるため、焦らず見守る気持ちで接しましょう。

【接する上で気をつけたいこと】

・辻褄の合わない話であっても最後まで聞きましょう

・対立はできるだけ避け、言い争いにならないように

・話を伝えるときは具体的にわかりやすく

・小さなミスなら目をつぶって出来たことに目を向ける努力を

・病気のせいで出来ないことがあることを理解し、頭ごなしに批判しない

・回復までは時間がかかるものと考え焦らず見守りましょう

・安心して穏やかに過ごせる環境を作る など

統合失調症の方が受けられる支援やサポート

統合失調症の患者本人や、その家族が受けられる支援やサポートについて説明します。

利用してみたい支援があれば、支援対象かどうかを問い合わせてみましょう。

支援制度

統合失調症の方が受けられる可能性がある支援やサポートを紹介します。

支援対象になっている制度があれば、利用してみるのもいいでしょう。

・自立支援医療制度

継続的な通院が必要な方が対象で、医療費の自己負担額を軽減する制度です。

・障害年金

20〜64歳の方が対象です。

認定基準は障害の程度によって1級から3級に分かれています

・精神障害者保健福祉手帳

所得税や住民税、自動車税、相続税などの税金の控除や軽減、公共料金の割引サービスが受けられます。

また障害者雇用制度を利用した就労も可能です。

・特別障害者手当

身体または精神に重度の障害があり、日常生活で常に介護の必要がある方に支給されます。

・特別障害者給付金制度

国民年金に任意加入していなかった方のための救済制度です。

障害基礎年金の1級と2級に相当する障害の方が対象となります。

相談窓口

統合失調症の患者を支える家族の苦労やストレスは、非常に大きなものです。

患者本人や家族が相談できる窓口をご紹介します。

・精神保健福祉センター

各都道府県と政令指定都市に1か所設置されており、専門の職員による精神保健福祉全般の相談をおこなっている機関です。

センターによっては家族会の運営やデイケアなどを行っているので、興味があれば問い合わせてみましょう。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/hoken_fukushi/index.html

・保健所

保健師や医師、精神保健福祉士などの専門職が心の健康や保健、医療、福祉についての相談をおこなっています。

希望すれば家庭訪問での相談も可能です。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/

・みんなねっとHP

精神に障害のある方の家族が結成した団体です。

同じ悩みを持つ家族の方の情報交換の場です。

https://seishinhoken.jp/profile/families

・就労移行支援事業所

就労を希望する障害者の就労支援をおこなっています。

各事業所によって受けられる就労支援サービスが異なるので、就労を希望されている方は、通いやすい場所にある就労移行支援事業所に問い合わせや見学をしてみましょう。

・地域活動支援センター

障害のある方の地域交流や創作活動の機会を提供する支援機関です。

興味のある方は、お住いになっている自治体の福祉支援窓口に問い合わせてください。

まとめ

統合失調症の患者を支える家族や、周囲の人たちに何ができるのかについてお伝えしました。

100人に1人がかかる可能性がある統合失調症は決して他人事ではありません。

自分や自分の大切な人が統合失調症になった時に、家族まで共倒れにならないよう、正しい病識を持ち、適切な支援を受けながら支えていけたらいいですね。

その先に患者本人の社会復帰もあるのです。

私たちCOCOCARAは、就労移行支援事業所として、障害等の事情があってお仕事に就くことに苦労している方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行っています。

「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一人で悩まずに一度相談に来てみてはいかがでしょうか。

私たちと一緒にご自分に合った働き方について考えてみませんか。

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